まずは複製するための原型を用意します。

次に、用意した原型を半分まで粘土に埋め込みます。
周りに見える青いものはGSIクレオスのMr.型取りブロックです。専用品でなくても構いません。

このとき、パーツと粘土の当る面は特に奇麗に均しておきます。
そうしないと、複製したパーツのパーティングラインが汚くなったりするからです。
パーツの配置はキャストが上手く回るように考えましょう。
私自身これが初めてなのでベストな配置であるとはいえません。
パーツを埋めたら湯口とランナー、空気抜きの穴の位置に割り箸やプラ棒などを同じように配置します。
後からカッターナイフなどで彫ることも出来ますが少しでも楽なように。
その後、空いたスペースにいくつかくぼみをつけます。
複製時に両面の型がずれないようにするためです。
こんなに沢山あける必要は無いかもしれません。

次はいよいよシリコン注入です。
シリコン主剤を開封したらまず攪拌します。
十分に攪拌したら必要な量だけ別容器に移します。
今回は紙コップを使用しました。
シリコンの比重はおよそ1.1だそうですので、今回は片面につき6.5×9.5×2(c)≒120gです。
主剤を計りおわったら硬化剤を説明書の指示に従って計測し、主剤に混ぜ攪拌します。
今回使用したシリコンでは硬化剤は重量比1%だそうですので1.2g、48滴でした。(説明書によれば4滴で0.1g)
すばやく、十分に攪拌してください。
十分に攪拌できたらいよいよ流し込みます。
一気には流し込まず、細い糸状に流し込んだ方が気泡が入りにくいようです。
流し込みが終了したら出来るだけ気泡を抜きます。
方法としては型に軽く衝撃を与えて気泡を浮き出させる方法、エアブラシ等で抜く方法などがあります。
前者は型を手で叩いていればある程度ぬくことはできます。
エアブラシを使う方法は、シリコン表面にエアを吹きかけ、シリコンを移動させて抜きます。ただしエア圧が高すぎると逆に気泡が増えるので注意が必要です。
また、真空容器に入れ、気圧を下げて気泡を抜く方法もあるそうです。
気泡が抜けたら平らなところに置き、硬化を待ちましょう。

8時間後、完全に硬化しています。
シリコンによって硬化時間は違うので説明書をご覧ください。


完全硬化したら、一度ブロックを壊し、粘土を取り除きます。

このとき原型が外れないように気をつけてください。外して作業する方も居るようですが、私ははずさないほうがいいと思います。
シリコンを傷つけないように丁寧に。
粘土を型から剥がしたら、型にバリアコートを塗布します。
このとき、原型には塗らないようにしましょう。
あまり分厚くすると型の精度が落ちますし、少ない(=塗れていないところがある)とシリコン同士がくっつきますので注意が必要です。
また、粘土を剥がしただけならば注意すれば何とか剥がせるそうですが、洗剤や溶剤で掃除している場合は粘土の油分も無いので絶対に忘れずに。
裕はそれで型を1コだめにしました(=240g)
粘土を剥がすときに溶剤を使う場合、気をつけなければ成らないのは溶剤の種類です。
また、バリアコートの代用品としてホビーカラーを使うこともできますが、この時もラッカー系は使用禁止です。水性アクリルをお使いください。
裕は今回GSIクレオスのMr.メタルカラーを使用しましたが、正直なところこれで大丈夫かはわかりません。
傷み等が発生した場合はまた追記します。